ガナハン ウンタ コ モスクウェラ ペロ ワラ メイ クワルタ アコ ママ(学校に行きたいの、でも、ママはお金が無いの)と 2004年の1月フィリピン、セブ島、セブ市のSto,Nino教会の近くで顔見知りになった、ボーイッシュな女の子(8歳)が私に訴えました。
8歳と言えば、2年生のハズです。当時は日本円で500円あれば一か月間学校に行くことが出来ました。 6人兄弟姉妹の彼女は、学校に行けず炎天下で物売りをして家計を助けていました。 親には子供を学校に通わせる余裕はありません。その親も小学校さえ出ていませんから、一生が物売りと路上生活が続きます。 家さえ借りられず、満足に食べられず、シャワーさえ浴びられません。ぶかぶかの衣服も古びて何か所も破れていました。
トイレも勿論、教会の中まで行かねばなりません。 いわゆる、ストリートチルドレンです。 彼女の言葉をきっかけに、学校に行けず物売りをして、その日を生き延びている子どもが数十人もいることに気付きました。
EMSは、彼らがせめて義務教育を受け、彼らが生きているこの世界の事や彼らが置かれている立場を知り、知識と知恵をもって職を得て欲しいと考えます。 職が得られなければ一生物売りで生きるしかありません。
努力さえすれば奨学金を得て大学進学の道が開けます。 お金持ちになどにならなくても良い、その日の食事を心配せずに穏やかな日々が送れる生活を手に入れ、自らが親となった時には、我が子に教育を与えられるようになって欲しいとの思いで、ストリートチルドレンを支援しています。
副理事長 山岸幸代